クレジットカードの無料保険。これってお得なの?加入するべきかどうか考えてみました。

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クレジットカードを持っていると、無料の保険案内のDMが届くことってありますよね。如何にもお得という感じでアピールされています。けれども「タダより高いものはなし」とも言いますし、そもそも利益を目的とした企業が行っていることなので、無料といいつつも何らかのお金儲けに絡む仕掛けがあるはずです。なので、ついつい警戒してしまいます。果たしてこれって本当のところお得なのでしょうか?申し込むべきでしょうか。

届いたDMをしっかり読んでみました

最近、楽天カードと「ビュー・スイカ」カードから我が家に案内が届きましたので、それぞれ実際に良く読んで確認してみました。

楽天カード

「入院補償 無料進呈」とのキャッチフレーズが記載されています。

プラン名

フリーケア・プログラム『無料プラン』

保険内容

  • 交通事故、駅の構内など改札口の内側で被った事故、乗物の火災による事故により5日以上入院した場合に保険金が支払われる
  • 入院一時金として3万円
  • 保険料は無料(楽天カード株式会社会社が負担)

無料とはっきり記載されています。やはり、お金はかからないようです。 注目するべきは、保険金の支払い条件です。 まず、事故の原因が「交通事故」であることに絞られています。たとえば、運動中に発生したケガなどは対象外です。さらに、5日以上の入院をすることが必要です。

交通事故や電車の事故で5日以上の入院中が必要なケースはどれほどあるでしょうか。なお、病気は含まれませんので、電車に乗っている最中になんらかの病気で倒れてもこれは対象外です。このようなレアケースが発生した場合に補償されるのはたったの3万円です。これは、通常の傷害保険に比べたらかなり少額です。

追加有料プラン

月額500円の『追加保証プラン』が案内されています。「賠償責任危険補償特約」がついてるところが特筆すべきところかと思います。万が一、他人に何らかの損害を与えてしまった場合に最大で1億円まで補償してくれます。 火災保険や傷害保険などのオプションとして付いていることが多いですが、他の保険で加入していない場合は、万が一の時の対策として持っていても良いものだと思います。

「ビュー・スイカ」カード

「ビュー・スイカ」カード会員さまへ感謝の意をこめて、とのこと。

プラン名

フリーアクシデント25万円無料補償プラン

保険内容

  • 交通事故、駅の構内など改札口の内側で被った事故、乗物の火災による事故により死亡するか後遺障害が生じた場合に保険金が支払われる
  • 死亡した場合に全額(25万円)
  • 後遺障害が生じた場合は程度に応じて25万円の4〜100%(1万〜25万円)
  • 保険料は無料

交通事故で死亡した場合か後遺障害が発生した場合に限られます。こちらは楽天カードよりもさらにレアケースになると思います。

追加有料プラン

『ビューカード・フリーアクシデント』というものがパンフレットで案内されています。 4つのコースに分かれており、月額920〜3,240円です。こちらは交通事故以外のケガにも対応できます。内容は通常の傷害保険と大体同じのようです。 また、「フリーアクシデント」で検索するとイオンカード・フリーアクシデントなどというのも見つかります。内容はまったく同じです。「フリーアクシデント」は東京海上日動火災保険の商品で、他のクレジットカードでも同じ内容で展開しているのだと思います。 つまり、クレジットカード会社は東京海上日動の代理店的な立場ということになります。

なぜ無料なのか。カード会社の狙いは?

それぞれ微妙に条件が違いますが、「交通事故に絞られていること」と、「5日以上の入院」や「死亡や後遺障害を被った場合」に限られていることによりかなり確率が低いからだと思います。 どれくらい可能性が低いのかは、私のような一般の人には具体的な数字は分かりませんが、保険会社には過去の実績データから大体見積もれるのでしょう。 それでも0%ではない上に、わざわざDMを送付するコストをかけるのは、それ以上のメリットを見込んでいるからだと考えられます。 おそらくそのメリットは次の2点です。

  • 保険に興味のある人の個人情報を入手できる。(無料プランの申し込み書には、保険会社へ個人情報を引き渡す旨が記載されていました。)
  • 無料プランからのアップグレードにより有料プランの加入を見込める。

無料プランに加入した場合、将来、保険会社から営業を受けることは覚悟した方が良さそうです。

私はどうしたか?

コマ
私は結局、加入しませんでした。

絶対的に加入したくないということはありませんでしたが、補償内容がかなり限定的なのと、手続きや営業の勧誘を受けることを含め面倒だからです。 また、私は保険を自分の貯蓄ではどうしようもないリスクに備えるものだと考えています。 この無料保険はそういった類のものではありませんでした。

まとめ

長々と書きましたが、メリットもデメリットも小さそうなので、保険に興味があれば入門として加入してみても良いのではないかと思います。 逆に、すでに他で必要な傷害保険などに加入している場合は、不要だと思います。 また、パンフレットに記載されている有料プランに興味があれば、取りあえずとして無料プランに加入するというのでもアリだと思います。