IIJ(インターネットイニシアティブ)の株式を追加購入。将来の成長に期待大
IIJ(インターネットイニシタティブ)は2019/7/18に日本初のeSIMサービスを開始しましたね。私はこのニュースをみてIIJ株を100株から300株に買い増しました。
私は一部上場企業のITベンダーに10年以上勤めておりIT業界のトレンドは常に情報収集しています。こんな私が、IIJが「これから流行るであろう技術トレンドを押さえまくっている」と断言します。
そもそもIIJってどんな会社?
IIJはいわゆるIT企業ですが、そのなかでもネットワーク接続サービス、および、システム構築を行なっている会社です。
事業内容:インターネット接続サービス、WANサービスおよびネットワーク関連サービスの提供、ネットワーク・システムの構築・運用保守、通信機器の開発及び販売
会社概要 | IIJ
個人向けの商品としては格安SIMのIIJmioがもっとも認知されていると思います。しかし、IIJは法人向け事業のウェートの方が大きい会社です。
IIJは技術トレンドを押さえまくっている
具体的に私がIIJが時代を先取りしていると考えているポイントは以下の5つです。
- クラウド基盤
- IoT
- セキュリティ
- 仮想通貨・フィンテック
- フルMVNO・eSIM
それぞれ手短に説明していきましょう。
クラウド基盤
現在、海外で爆発的に利用が広がっているコンテナ(もしくはKubernetes)という新しいサーバ技術があります。
日本ではまだゲーム業界くらいにしか普及していませんが、コンテナ技術はビジネスにおける費用対効果や俊敏性へのメリットが大きいため、日本でも今後普及するのは間違いがないです。そんなコンテナ技術を詰め込んだデータセンターをIIJは虎視眈々と準備しています。
さらに、業界には「AmazonのAWS」「GoogleのGCP」「MicrosoftのAzure」といった3大クラウドも存在します。こちらについても手を抜くことなく正式なパートナーとなる動きを見せています。
日本政府は2018年6月にクラウド利用基本方針「クラウド・バイ・デフォルト原則」というのを発表しました。公共事業を皮切りにこれまでクラウド利用をしていなかった分野におけるクラウド利用が広がり、今後、需要は間違いなく広がります。
さらに、日本企業の場合、Amazonなどの海外ベンダーのクラウドを利用するのを嫌うこともあります。IIJはこれに先回りして手を打ってると言えます。クラウドサービスの利用動向が国内・海外どちらに転がったとしてもIIJは万全でしょう。
IoT
モノとインターネットを繋げるIoTという潮流があります。ここで、IoTは技術的にまだ黎明期であり、IoTのシステム構築には必ず専門知識が必要となります。
IIJはIoT機器向けのネットワーク接続サービスとシステム構築を同時に行える日本唯一の企業といっても過言ではありません。さらに個人向けにもIoTサービスを提供しています。個人の前衛的な技術者が利用することでさらにIIJのIoTサービスに磨きがかかると思います。
セキュリティ
セキュリティは奥が深く一朝一夕でできる分野ではありません。そこでIIJのような専門知識を有する業者が提供するセキュリティサービスを利用するのが合理的です。
先日もセブンPayでのセキュリティ事故などがありましたね。物事のデジタル化が進むのに伴いセキュリティに関する需要は確実に増えています。
これに対し、IIJはこれから到来するクラウド型システム向けのセキュリティサービスのラインナップをどんどん増やしています。
仮想通貨・フィンテック
ブロックチェーンという革命的な技術により、「デジタル資産」という形式の資産が今後増えていくのは間違いないです。ビットコインや最近話題のLibra(リブラ)はまだまだ序章です。
「デジタル資産」の種類がもっと増えた世の中を想像してみてください。すると、人々はお金を銀行に預けているように「デジタル資産」を安全に保管したいという需要が自然と発生するのが容易に想像できます。
そんな中でIIJはすでに動いており、IIJ傘下ディーカレットが2019年4月にデジタル通貨のメインバンク DeCurretのサービスを開始しました。IIJ、先見の明がありすぎです。
フルMVNO・eSIM
最後に、極め付けはこれ。この記事の冒頭でも2019年7月に開始したeSIMサービスです。
eSIMを簡単に説明すると、これまではスマホのネット回線契約にSIMカードのような物理的なメディアが必要でしたが、これが不要になります。発行されたQRコードを読み取るだけでeSIMに接続のための情報が書き込まれて、すぐにその場で回線を利用することが可能になります。従来よりも圧倒的に便利なのでこれから絶対に流行ります。
実はこれ、日本ではIIJしか提供できないサービスといえます。
まず、eSIMを発行するにはフルMVNOである必要があります。mineoをはじめ他の格安SIMを提供している多くの会社がありますが、各種格安SIMの会社のうちフルMVNOであるのはIIJだけです。
では、ドコモやauやソフトバンクはeSIMを発行しないのか?これはすぐにはしないのではと考えられます。理由はeSIMの発行は店舗を必要としないので、店舗をもつ会社はこれと競合してしまい売り上げが減ってしまうからです。これは都合が悪いため、3大キャリアはある程度eSIMが市場に認知されてからしか手を打ってこないと考えられます。
IIJの強みはわかったけど、業績はどうなの?
業績や配当は?
少なくとも最近の10年間は着実に売上高を伸ばしています。これに対して配当は、ここ3年間は据え置きとなっています。また、利回り1.32%とそこまで高くはありません。
これはIIJが虎視眈々と準備のための投資をしているためと私は考えています。
IIJは「ストック収益モデル」を重視しており、これの割合が非常に大きく、かつ年々成長しています。また、利益をキチンと自社に蓄えており、自己資本比率が45.2%であること(2019/7/19時点)からかなり安定した経営をしています。
IIJはこの「ストック収益モデル」の経営を軸としてさらに拡大するために、この記事の前半で述べたような強みを強化している最中です。
強みはわかったけど、弱点は?
ここまで、IIJはかなり安定した経営をしていることと、IT業界の将来を見据えた投資をしていることを説明しました。
弱点らしい弱点は見当たらないですが、強いていてば、IIJが今投資していることがいつ花開くかがわからないことが挙げられるのではないかと思います。
ブロックチェーンやコンテナなどの先端技術を使用したシステム構築や、IoTの市場が今後伸びるのは確実ですが、日本において「いつ、どれくらいか」と言われると少々不透明なところがあります。
そのため、IIJの株式を購入してもこれらの市場が大きくなるまで気長に待つことが求められます。
まとめ
IIJは自らの強みを理解して戦略に落とし込んでおり、本当に賢いと思います。また経営の安定性も抜群ですので安心して株式を購入できます。
また、私もITエンジニアとしてIIJが取り組んでいる技術やサービスが大好きです。今後の成長を期待して、株をガチホして待ってます!