住宅ローン、繰上げ返済しない方がお得なことも!?
住宅を購入したらもれなく始まる住宅ローンの返済。 かくいう私も、この度住宅を晴れて購入しまして住宅ローンを払い始める訳ですが、ケチな私はローン金利などにお金を取られるのには快く思っておらず1円でもお得に返済してやろうと絶賛画策中です。 よく聞くのは、とにかく繰上げ返済していった方が良いという意見。しかし、超低金利の今本当にそれがお得なのでしょうか?? そこで今回は、本当に繰上げ返済を積極的にすることがお得なのかを自分の頭で考えてみたいと思います。すると、意外と奥が深いことが見えてきました。 ※:私はこれからローン返済が開始するローン初心者なので、すでにローン返済をしている様な方々にとってはこの記事に書いているようなことは当たり前かもしれませんのであしからず。 [toc]
住宅ローン減税をフル活用する
住宅ローン減税を目一杯に利用した場合のことを考えてみましょう。 固定金利ではなく変動金利を選択した場合、現在、最大で 0.725% の金利でローンの借受けが可能です。(2015/1現在) 三井住友信託銀行(外部サイト) →是非、ご自身でも確認してみてください。 「最大で」というのがポイントで実際には審査により適用される金利が変わります。しかし、最大の金利優遇を受けられなくても、ある程度まじめに会社にお勤めの方なら1.0%未満にはなると思います。(私はそこまでまじめではありませんが、なりました。) 一方、住宅ローン減税は住宅ローン残高の1.0%を10年間、所得税から控除するという制度です。さらにこの制度、2014年4月から控除の限度額が20万から40万に引き上げられました。 住まい給付金(外部サイト) →是非、ご自身でも確認してみてください。 ここで、すでに気がつくことがありますね。 ローンの金利よりも住宅ローン減税の方が割合が大きいです。 これは一体どういうことでしょうか!? そうです、まさにその通りで、ローンを借りるとなんと金利でお金が減るどころかお金がプラスになってしまいます。そんな馬鹿なと思うかもしれませんが本当です。 ※:ローン契約時に担当してくださった銀行員の方にも間違いないことを確認しました。計算してみよう
3000万のローン残高で金利が0.725%の場合: (ローン金利) 30,000,000 × 0.00725 = 217,500 (住宅ローン控除額)30,000,000 × 0.01000 = 300,000 つまり、次の分だけプラスになります。 300,000 - 217,500 = +82,500円一方、繰上げ返済した場合はどうなるでしょうか。 例えば、200万円繰上げ返済すると次のようになります。
2800万のローン残高で金利が0.725%の場合: (ローン金利) 28,000,000 × 0.00725 = 203,000 (住宅ローン減税) 28,000,000 × 0.01000 = 280,000 つまり、次の分だけプラスになります。 280,000 - 203,000 = +77,000円なんと、繰上げ返済するとプラス分が減ってしまいました。 自分がローンを組んでちゃんと調べるまでは、まさかローンを借りるとお金が増えるなんて思ってもみませんでした。アベノミクスによる超低金利と、住宅ローン減税制度拡大が織りなすマジックです。